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| 金 憲鎬：マグ |
以前も掲載した事があるマグ
その時に
綴った事を
改めて掲載してみます
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アンバランスな大きな持ち手は
実際に手にしてみると
驚くほどしっくり
以前 キムさんに
何故ここまで持ち手の表情を作るのか
理由を訊ねてみた事がある
「持ち手を含めてカップの表現は完成するからね」
おぉー そう言う事か
と
ストンと腑に落ちたのを覚えている
利便性だけを求めるとつまらないし
表現だけを求めると使い難い
世の中にそんな作品は五万とある
キムさんの持ち手は
表現を全面に押し出しながらも
ステルス的に利便性を追求した
ハイブリッドなタイプ
制作途中に
何度も手に持ったり
口に当てる動作を試さないと
こうは出来ないだろうし
一つ一つ全て形が違うので
一つ一つ全て試すのは
途轍もない労力なハズよ と
改めて聞いてみた
「それは偶然だよ」
「たまたま そうなっただけだよ」 と
そう言いながらも
～だよ」の部分を
嬉しそうに眼を細めて
子供のように微笑んでいた
キムさん
真実は未だに判らないけど
様々な切り口の持ち手を見る度に
キムさんの
～だよ」の顔を思い出すのであります
