キムホノジャンボリー展作品:変形皿 |
巷で人気のある
「肉汁溢れる」食べ物が苦手です
肉汁と言いながら
脂やゼラチン状のスープ
野菜のピューレを入れたり
水や氷を含ませたり
これって肉汁?
切った瞬間に
液体が溢れてくるハンバーグがあるが
味覚で美味しいと感じる為には
口の中で噛んだ時に
肉汁が出て来なければ
まるで意味がない
ジューシ―も
度を超えると
ただの「ビチャビチャ」
ステーキやハンバーグを
真っ当に扱っている所は
火を通した時に出ていこうとする肉汁を
いかにして本体に留まらせるかに気を配る
焼いた後の余熱や
肉汁が落ち着くまで
冷めないよう寝かす事で
切った時に肉汁が出ず
口に入れた時に出るように調節するのである
デミグラスソースも
何日もかけてコクや旨味を凝縮するのに
あれでは
手間暇かけて作ったソースが薄まってしまう
餃子もそう
噛んだ瞬間に「ピュッっ」と汁が飛び出してしまっては
皮内に留めた旨味を口に出来ないし
如何せん食べづらい
一番腹が立つのは
酢醤油が直ぐに薄まってしまう事
作った当人も
食べた当人も
実際に食してみて
気が付かないのかと不思議に思うが
見た目やインパクト
「映え」や
世の中の流行 話題性に乗る事で
安心して美味しいと感じているのかも
確かに
水分が多く柔らかい食べ物は
噛まずとも旨味を感じやすい事実がある
かと言って
何でもかんでも
「フワフワ」「トロトロ」「 ジューシー」
にして
有難がる傾向は如何なモノかと
メディアや
ネットの情報に流されずに
自分の考えや価値観を持って
モノを選ぶ事が必要である